複雑なシステム

ファミリービジネスシステムは、ファミリー、ビジネス、オーナーシップの3つの要素が重なり合うことに加え、複数の世代が関わり合っていることも特徴です。引退した長老世代、現役の働き盛りの世代、学生、子供などが同居するシステムです。複数の世代がそれぞれの育つ時代によって、ビジネスや家族関係に対する考え方が微妙に異なります。そのことで複雑さが増すことになります。

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管理すべき「関係の数」が増す

三角形の頂点を結ぶ線は3本です。頂点をひとつ増やして四角形にすると、頂点を結ぶ線は4本の辺と2本の対角線を合わせた6本になります。さらに頂点をひとつ増やして五角形にすると、5本の辺と5本の対角線で10本になります。このように要素がひとつずつ増えていく間に、要素同士の関係はその何倍ものスピードで増えていきます。ファミリービジネスでは、非ファミリービジネスと比べてファミリーの要素が多い分、管理すべき関係の数も多く、それだけ複雑なシステムであると言えます。

創業は安く守成は難し

「創業は安く守成は難し」という故事がありますが、ファミリービジネスが世代を重ねるにつれ、ステークホルダーの数が増え、その間の関係の数は対角線と同様、急速に増えていきます。その結果、より質の高いファミリービジネスリーダーの管理能力やコミュニケーション能力が問われることになります。

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