一族の評議会をスムーズに立ち上げるためには、正式にスタートする前に、有志による「ファミリー評議会準備会」を組織することをお勧めします。
数回ミーティングを重ね、ファミリーで解決すべき課題のリストを作り、優先度、重要度に基づいて分類し、評議会が当面取り組むべきテーマを決めます。さらに「ファミリー評議会設立趣意書」の策定も重要です。設立趣意書で網羅したい項目は以下のとおりです。
- 評議会の目的
- 評議会の対象メンバー(ファミリーの範囲)
- 評議員の選出方法 分家間のバランスなど
- 評議会の組織構造 事務局、評議員の任期、委員会・タスクフォースなどの構成、会議の頻度・準備・手順、評議員の報酬、運営予算など
- 活動内容、テーマ等
これらの項目について議論することで、評議会がどのような役割を担い、どのように機能するのかを明確にし、メンバー間で共有することができます。その意味で、設立趣意書の作成は、そのプロセスで参加者が意見を出し合い、ファミリー評議会に期待する内容を各人の立場から議論することで、互いの思いを深く理解することができるという意味で、出来上がった文章の重要性以上に、プロセスが重要であると言えます。
したがって、コンサルタントなどの専門家に設立趣意書の作成を依頼するのではなく、参加者全員が議論して作成することが望ましい方法です。コンサルタントには論点の整理や、会議のファシリテーションを任せます。
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