核家族からファミリーネットワークへの進化

ヤングアダルトファミリーから世代交代へと、核家族ファミリーは段階を踏んで発展していきますが、さらに世代を重ねてゆくと、ファミリーは「核家族」、「多世代家族」、「ファミリーネットワーク」へと進化していきます。

3次元発展モデルの開発者の一人であるKelin Gersick氏は、この進化について次のように述べています。

ファミリーをピラミッド型(三角形)で表すと、ファミリーの文化は上の世代から下の世代に、世代を通じて浸透していきます。これを伝統と呼びます。シニア世代から見るとファミリーは図1のように見えます。

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図1 シニア世代が見るファミリー

ところが、次の世代は、図2のように、別の見方をします。ファミリーはネットワーク状になっていて、それぞれが自分のピラミッドを作っています。それぞれのメンバーが自分の家族、子供たちとでピラミッドを作り、それぞれが独自の文化を持っています。それぞれのピラミッドがネットワーク上の関係を持ち、その中の個人のネットワークも作ります。

図2 ジュニア世代が見るファミリー

さらに次の世代になると図3のような複雑なネットワークとなり、ファミリーネットワークと呼ぶものになります。このネットワークを維持する核となるもの、図3ではファミリービジネス(レガシー:有形無形の歴史的な財産の意味)と表現していますが、この核を維持しつつ、権威主義的ではないスタイルが必要になります。各ピラミッドは少しずつ文化が異なるもので、さらに今後は国境を越えたネットワークを持つファミリーも珍しいものではなくなるでしょう。そのためには、ファミリーのネットワークの在り方もシニア世代のものとは違うものになる必要があります。

図3 次々世代のファミリーネットワーク

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