ファミリービジネスの世代を超えた発展の鍵

ファミリービジネス研究は、1980年代に欧米で本格化しました。

ファミリービジネスは、非ファミリービジネスと比べて、非財務的な目標を追及している、という発見から、ファミリービジネスの業績の良さとその理由、さらに多世代にわたる事業発展の秘密が研究されてきました。

それらの研究は会社を研究対象にしてきたものですが、2011年のThomas Markus Zellweger等は、論文”From Longevity of Firms to Transgenerational Entrepreneurship of Families”で、企業を対象にする分析から、創業ファミリーを対象にする分析へと移行することにより、世代を超えて事業を発展させるファミリービジネスの能力をより深く理解できると提唱しました。

https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/0894486511423531

企業家志向とファミリー志向は、両立が難しいとする説がありましたが、北米のファミリービジネスを対象に調査した結果、それまでの議論は誤りであり、「ファミリー企業家志向」は存在し、多くの長寿(100年超)ファミリービジネスは「ファミリー企業家志向」であることが確認されました。

さらに筆者らは、実務への示唆として

  • ファミリーにとって、”FBのコントロール”から”企業家ファミリー育成”へのシフト
  • ファミリーの単一リーダーから複数リーダーへの転換
  • ファミリーが多数の企業を育成するための仕組み作り

を挙げています。

私たちも、ファミリービジネスコンサルタントとして、創業ファミリーの多世代にわたる「ファミリー企業家志向」の育成を支援してまいります。

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