ファミリーの幸福とビジネスの発展事例1

ファミリービジネスの具体例を2つご紹介いたします。

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近藤電器店(仮名)

近藤電器店の近藤修社長は、父親が開業した家族経営の電器店の二代目社長です。高校卒業以来、父親の店を手伝い、5年前に社長を交代しました。父親の代から親身に顧客の相談に乗る営業スタイルで多くのファンを育ててきました。

数年前に大手家電量販店がこの町にも出店しましたが、近藤電器店の顧客の多くは、浮気することなく家電製品を近藤電器店に任せています。近藤氏は、毎年結婚記念日に家族写真を撮ることを習慣にしています。最初は夫婦二人だけでしたが、今では両親や高校生になった子供たちも一緒に写真館に行き、撮影後に食事会を行います。食事会では家族全員が一年間の成長を確認し、互いに感謝を伝え、これからの抱負を発表します。

家族みなそれぞれ、毎年のこの集まりを楽しみにしています。子供たちも祖父母の若い頃の苦労話を聞き、両親の仕事に対する夢や情熱を学び、自分たちの悩みを相談したり、未来を考える良い機会になっているようです。

清水商会(仮名)

清水商会は工作機械用の特殊な部品を扱う専門商社です。社長の清水浩一氏は父親が戦後に創業した会社を引き継ぎ、米国の特殊部品のメーカーと日本市場での独占販売契約を結び、この商品が会社を大きく成長させました。弟の信二氏も大学卒業後に清水紹介に入社し、米国の別の分野の部品メーカーと取り組み、日本の市場を開拓、現在は清水商会の第二の柱となっています。

10年前に浩一氏の長男が、続いて5年前に次男が入社し、二人はそれぞれの部門で管理職として成長してきました。70歳を目前にした浩一社長は、自身は会長に退き、弟を社長に、二人の息子を取締役にして世代交代を進めようと考え、生え抜きの役員を含んだ役員会や、管理職で行う経営幹部会とは別に、月一回、弟と二人の息子を呼んで「同族会」をはじめました。これによって社長交代後の4人の役割分担などをしっかりと準備することができ、スムーズに社長交代が進みました。

その後も同族会を継続し、会社の株の将来の持ち分、信二氏の子供たちの清水商会への入社の条件、信二社長から次世代への交代時期、次世代コミュニケーションのための「いとこ会」の開催など、ファミリーとビジネスが関連するテーマで様々な議論が行われています。

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