メンターは後継者の成長を確かなものにする

後継者の学習を確かなものにするために、メンター(指導者)を指名することをお勧めします。非ファミリーメンバーの社外役員や、ファミリーをよく知る他社の経営者、信頼できるコンサルタントなどに依頼します。

最近、「エグゼクティブ・コーチング」が盛んに行われています。メンターとしてのコーチ選びは相性が大切ですが、客観的な立場のコーチからの質問は、後継者の「内省」を促す効果が高いものです。

コーチやメンターに能力開発計画の策定から携わってもらい、計画の進捗を確認してもらったり、アドバイスをもらったりします。メンターとの対話を通して、後継者はビジネスの価値観、判断基準、人材の評価、リスクへの取り組みなどの観点から、成長をより確かなものにし、加速させることができます。ひとりのメンターと3年~5年間この関係を続け、その後、後継者の成長に応じて新たなメンターを依頼するのが効果的とされています。

後継者時代にメンターによる指導を受けたテキサスの経営者76名を対象に行われた調査では、同じファミリーのメンバーよりは非ファミリーメンバーのほうがメンターにふさわしく、また、あまりフォーマルになりすぎないほうが効果的との結果が出ています。

後継者にとって、同僚や部下のトラブルの処理、困難な仕事の完遂、苦手な分野の克服、降格や失敗の体験などは重要な学びの機会になります。このようなときにメンターの役割は大きいものになります。

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