経営理念の再構築のための「ニューロロジカル・レベル」

経営理念を考える際のフレームワークとして、「ニューロロジカル・レベル」というモデルをご紹介します。

これはNLPユニバーシティのロバート・ディルツ氏がまとめた、人の意識をいくつかの階層に分けて考える階層構造モデルで、コミュニケーションに役立つことはもちろん、様々な場面に応用できるものです。

ディルツ氏は人類学者のグレゴリー・ベイトソンに師事しました。ベイトソンが定めた学習と変化における4つの基本レベルを、さらに個人や集団のなかでの作用のレベルの階層構造としてディルツ氏が体系化したものが、ロジカル・レベルです。

ディルツ氏の体系には6つのレベルがあり、上位のレベルの変化は必ず下位のレベルに影響し、何らかの変化を起こします。逆に下のレベルの変化は上のレベルに影響することもありますが、必ずしもそうなるとは限りません。

このレベルとは、上から

1 スピリチュアル(関係性の場)

2 自己認識(アイデンティティ)

3 信念、価値観

4 能力

5 行動

6 環境

です。

1 スピリチュアル(関係性の場)は、個人としての意識を超えて、大自然や宇宙とのつながり、自分は大きなシステムの一部であるといった感覚のレベルで、For whom?  For what?(誰のために? なんのために?)の答えになるものです。

2 自己認識(アイデンティティ)は、自分は何者なのか、自分の存在理由、使命を意識するレベルです。Who am I?(私は誰?)に対する答えです。

3 信念、価値観は、自分が大切にしていること、信じていること、ときには思い込みもこれに含まれます。Why?(なぜそれが大切か?)に対する答えです。

4 能力は、可能性、技術といったものを含みます。How?(どのように?)に対する答えでもあります。

5 行動は、具体的な行動のレベルで、What?(何をする?)に対する答えになります。

6 環境は、Where? When?(どこで?いつ?)に対する答えであり、また目に見えるもの、聞える声や音、感じることなど、五感で直接認識できるものを含みます。

次回からこのロジカルレベルの活用法などをお伝えいたします。

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