学習志向のアドバイザー

ビジネスファミリーがアドバイザーを選ぶにあたり、前回は守秘義務を順守する人を…ということをお伝えしました。次に指摘したいのは「学習志向」のアドバイザーであることです。

学習志向は、既存の知識、技術に磨きをかけ、さらに新しいスキルを学ぼうとする姿勢や、クライアントの明示的、暗示的フィードバックから学ぼうとする姿勢です。

「権威(証明)志向」は、自己のスキルや知識をまわりが認めることに意識が向いているアドバイザーの姿勢で、「回避志向」は自己のスキルや知識の不足の発覚を恐れる姿勢を示します。

この3つのアドバイザーの姿勢が、コンサルティングの成果にどのように影響するかをFFI(Family Firm Institute)のメンバー231名を対象に行った調査があります。※ 調査の結果、以下のことが明らかになりました。

●学習志向のアドバイザーはクライアントのフィードバックの質を高め、権威志向のアドバザーは質を低める

●学習志向のアドバイザーはクライアントの質の高いフィードバックに基づき、自己改善と行動革新を促進する

●権威志向のアドバイザーは質の高いフィードバックがあっても自己改善と行動革新を低下させる

●回避志向のアドバイザーは質の高いフィードバックがあっても自己改善を低下させる

次号に続く

※The Effects of Goal Orientation and Client Feedback on the Adaptive Behaviors of Family Enterprise Advisors, Walter D. Davis, Clay Dibrell, Justin B. Craig, and Judy Green, 2013

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