親の引退についてどう話したらいいか ステップ2:「リスクマネジメント」

ランズバーグ博士の回答、2つ目のステップはリスクマネジメントです。(出典:“Enabling Next Generation Legacies ” Peter Jaskiewicz & Sabine B. Rau 著) 

承継計画は、リスクマネジメントでもあります。関係する人たちの能力がビジネスやファミリーのシステムに必要なレベルにあるでしょうか?シニア世代引退のための資金が充分に用意できているでしょうか?

ランズバーグ博士はクライアントのシニア世代に、「操縦席を離れるのであれば、飛行機から降りなさい」と言っています。次世代のリーダーは、戦略的、財務的、組織的な意思決定のリスクを負わなければなりません。さもなければ、リードする権限を手にすることはできません。

自分が含まれていない未来を描くことは、大変な課題です。モーゼのように、たどり着けない約束の地へと人々を導くための、心の広さと視野が必要です。シニア世代にとって、自身の役割やアイデンティティーを失くすということは、勇気のいることです。世代交代は、シニア世代の老化、能力の低下や死を想定するものです。次世代がどんなに心を寄せたとしても、親世代は承継に伴う喪失感を癒すことを自分で解決するのは難しいので、何らかの助けが必要です。

ファミリービジネスのシステムの中にいる人で、この経験をしたことのある人は、この計画を支えることのできる人であり、シニアが信頼できる人です。例えば、引退した他のファミリービジネスのオーナーや経験豊富なファミリービジネスコンサルタントを社外役員として招きます。この人と強い関係を持つことが、次世代にとっての優先事項となります。

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