社長は自社の歴史を語れるか?

鰹節の老舗、株式会社にんべんの十三代社長、高津克幸氏の講演を聞いた。

創業1699年(元禄12年)、310年の歴史のある会社だ。
創業から現在までの歴史、その中での数々の危機をどう乗り越えてきたかが語られた。

享保の大火、明治維新での御用金貸し倒れ、明治時代の取り付け騒動、関東大震災、
終戦後の混乱など、310年の歴史は危機対応の歴史でもあった。

事業の歴史の背後には、それを支えてきたファミリーの歴史もある。
十三代のうち、4人が養子として高津家に入った当主である。
310年のファミリーの歴史には、たくさんの喜び、悲しみ、
時には怒りや憎しみもあったことだろうと思う。
しかし、それらを解消し、乗り越える強い意志を受け継いできたからこそ、
310年の間、事業を支えるファミリーであり続けたのだと思う。

主催した株式会社創新ワールドの齊藤社長の、
「自社の歴史をちゃんと語れる社長がどれくらいいるだろうか」
という言葉が印象的であった。

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